タイムズカーシェア休会ガイド：0円で再開する方法

街中でカーシェアの車に寄りかかりながらスマートフォンを操作する日本人女性。0円でカーシェアを再開できるという記事のテーマを象徴している。

こんにちは。車のサブスク調査隊、運営者の「K」です。

タイムズカーシェア、本当に便利で私の生活にも欠かせないサービスの一つです。でも、長期の出張や旅行、あるいは家族の事情やご自身の体調などで、「今月は（あるいは数ヶ月）たぶん一度も使わないな…」という時期が訪れることもありますよね。

そんな時、「タイムズカーシェアを休会したいな」「使わない間の月額基本料金880円、なんとかならないかな？」と考えるのは、とても自然なことだと思います。

先に結論から言ってしまうと、実はタイムズカーシェアには、私たちがイメージするような公式な「休会」制度は用意されていないんです。「できない」と聞いてガッカリするかもしれませんが、待ってください。やり方次第で、事実上「休会」と同じように月額料金の負担をなくす方法があるんです。

この記事では、まずタイムズカーシェアの休会制度に関する公式な扱いはどうなっているのか、そして多くの人が勘違いしやすい「一時停止」との決定的な違いについて詳しく解説します。その上で、月額料金を払わずに済ませるための最も現実的なステップとして、「退会」してから「再入会」する方法の全貌を、コストシミュレーションも交えて徹底的に調査しました。学生プランや法人プランといった0円プランへの変更は可能なのか、といった疑問にもお答えしていきますので、あなたが取るべきベストな選択肢がきっと見つかるかなと思います。

記事のポイント

タイムズカーシェアに「休会」制度がないという公式な事実
月額料金を賢く節約する「退会→再入会」という戦略
再入会時にかかるコストを0円にする具体的なテクニック
退会ボタンを押す前に必ず確認すべき「失うもの」（ポイント失効など）

1. タイムズカーシェアに休会制度はない？
2. タイムズカーシェアの休会的な運用法

タイムズカーシェアに休会制度はない？

街中でカーシェアの車にもたれかかり、スマートフォンで困惑した表情を浮かべながら料金について調べている日本人女性。カーシェアの休会制度がないことへの疑問を表している。

まずは一番大事なところ、タイムズカーシェアの「休会」に関する公式ルールから確認していきましょう。ここを勘違いしてしまうと、「休会したかっただけなのに、ペナルティを受けてしまった…」なんていう最悪の事態にもなりかねないので、しっかり押さえておきたいですね。

公式回答：休会や休眠はできない

本調査における、最も重要で、そして少し残念な結論からお伝えします。

タイムズカーシェアの公式サイト（よくあるご質問）を徹底的に調査しましたが、「休眠制度はありますか？」という直接的な問いに対して、「休眠制度はありません」と明確に回答されています。（出典：タイムズカーシェア公式FAQ）

これはつまり、例えば「3ヶ月間の海外出張が決まった」「ケガで2ヶ月運転できない」といった事情があっても、会員資格をアクティブにしたまま、その期間の月額基本料金（880円）の支払いだけをストップする、という選択肢が公式には一切用意されていない、ということです。

公式に案内されている利用停止の方法は、シンプルに「退会」手続きのみとなります。したがって、「休会」を希望する私たちが現実的に取るべき行動は、「一度退会し、必要になったら再入会する」というプロセスを検討することになります。

混同注意：「一時停止」との違い

カーシェアの「一時停止」と「休会」の違いを比較しているビジネスパーソンの日本人男女。女性はアプリで料金について確認し、男性はタブレットで利用状況をチェックしている。

「休会」と似た響きの言葉に「一時停止」がありますが、これは全く意味が異なる、非常に重要な注意点です。ここを間違えると、将来的にタイムズカーシェアを二度と使えなくなる可能性すらあります。

タイムズカーシェアの利用規約における「一時停止」とは、私たちユーザーが任意で「今月から休みます」と選べる機能ではありません。

これは、利用規約違反や料金の未払い・延滞など、会員側に何らかの問題が発生した場合に、運営会社側がペナルティとして課す措置を指します。具体的には、以下のようなケースが該当する可能性があります。

利用料金の支払いが指定日時に確認できず、延滞が続いた場合。
駐車違反の反則金を納付せず、警察からの連絡を無視した場合。
無断での乗り捨てや、灯油の運搬など重大な規約違反が発覚した場合。
登録したクレジットカードが有効期限切れなどで利用不可になったまま放置した場合。

【絶対NG】意図的な支払い停止による「休会」狙い

「月額料金を払いたくないから、意図的にクレジットカードの利用を止めたり、引き落とし口座を空にしておけば、『一時停止』扱いになって実質的な休会になるのでは？」

もしこのように考える方がいたら、それは最も危険な選択肢なので絶対にやめてください。

これは正規の「休会」には一切ならず、単なる規約違反による「料金未払い」として扱われます。結果として「一時停止」や「会員資格の取消（強制退会）」といった重いペナルティの対象となります。この記録が残ると、将来的にサービスを再開したくても、再入会時の審査に通らなくなる可能性が非常に高くなります。

使わない月も月額880円は発生

さて、私たちが「休会」を考える根本的な理由は、やはりこのコストにありますよね。

タイムズカーシェアの個人プランや家族プラン（主契約者）では、月額基本料金が880円（税込）かかります。そしてこの料金は、公式FAQにも「1カ月全く使用しなくてもかかるのですか？」という問いに「必ず発生します」と回答されている通り、固定費です。

その月に一度も車を運転しなかったとしても、たとえアプリを1秒も開かなかったとしても、会員である限り必ず支払いが発生し続けます。

これはおそらく、会員情報を維持・管理するためのシステム費用や、いつでも車を使える状態に整備しておくための費用の一部として充てられているのだと推測されますが、利用者としては「使わないのに毎月880円が引き落とされていくのは、さすがにもったいない…」と感じてしまうのが正直なところかなと思います。

（タイムズカーシェアの料金体系についてもっと詳しく知りたい方は、タイムズカーシェアの料金プランを徹底解説した記事も参考にしてみてくださいね）

880円分の無料利用料金とは？

カーシェアの無料利用料金880円について説明している日本人女性。スマートフォンに「880円」と「カーシェアのアイコン」が表示されており、隣では男性がホワイトボードに解説を書いている。

「とはいえ、月額880円はそのまま無駄になるわけじゃないんでしょ？」という声も聞こえてきそうです。その通りで、タイムズカーシェアには非常に優れた仕組みがあります。

月額基本料金880円を支払うプラン（個人・家族プラン）に対しては、毎月、支払った金額と「同額」の「無料利用料金」が880円分付与されるんです。

これは実質的に880円分の割引クーポンのようなもので、その月のカーシェア利用料金（時間料金やパック料金）に自動的に充当されます。なので、月に1回でも（例えばベーシッククラスで1時間程度）利用すれば、月額料金は実質的に相殺される計算になります。これは本当によくできた仕組みですよね。

しかし、この素晴らしい仕組みにも、「休会」を考える私たちにとっては大きな落とし穴があります。それは、この無料利用料金880円分は、翌月に繰り越されないという点です。

つまり、ある月に一度も車を利用しなかった場合、支払った月額基本料金880円も、それによって付与されたはずの無料利用料金880円分も、両方ともその月の末日でキレイさっぱり失効してしまいます。これこそが、「数ヶ月単位で利用しない」場合に、月額料金が「純粋な固定費」として重くのしかかってくる正体ですね。

学生プランや法人プランへの変更は？

「じゃあ、話は簡単だ。利用しない期間だけ、月額基本料金が0円のプランに変更すればいいのでは？」と考えるかもしれません。確かに、タイムズカーシェアには月額基本料金が0円のプランが実在します。

学生プラン: 月額基本料金0円（ただし無料利用料金880円分は付与されない）
法人プラン: 月額基本料金0円

しかし、残念ながら、これらは一般の個人会員が「休会」の代替策として利用できるものではありません。

学生プランについて

これは当然ながら、有効な学生証を提示できる「学生」であることが絶対条件です。一般の個人会員が「来月から出張だから学生プランに変更して」といったことは不可能です。

法人プランについて

こちらもその名の通り、法人（会社）として契約するプランです。個人が任意で変更できるものではありませんね。

個人プランの「ステージ特典」について

もう一つ、個人プランのままでも月額料金が0円になる方法があります。それが、利用実績に応じて変動する「タイムズカープログラム」で「ステージ2」以上に達することです。ステージ2以上になると、特典として月額基本料金880円が無料になります。

しかし、これも「休会」の代替策にはなりません。なぜなら、ステージ2に上がるには相応の利用実績（＝料金の支払い）が必要だからです。「利用しない」ことが前提の「休会」希望者とは、目的が正反対ですよね。

したがって、一般の個人会員が「休会」目的でプラン変更によってコストを回避する、という道は実質的に閉ざされていると言えそうです。

タイムズカーシェアの休会的な運用法

カーシェアの費用を節約する方法を議論している日本人男女。女性は無料利用料金が表示されたスマートフォンを指し、男性はホワイトボードの「0円休会」戦略を指している。

公式な休会制度がなく、プラン変更による回避も難しい。となると、私たち利用者が取れる現実的な対策は一つに限られてきます。ここでは、利用しない期間のコストを最小限に抑え、いわば「事実上の休会」を実現するための具体的な戦略と、その手順を詳しく見ていきましょう。

事実上の休会は「退会」と「再入会」

利用しない期間のコスト（月額880円）をゼロにする唯一の正規な方法は、前述の通り、一度「退会」し、再び車が必要になったタイミングで「再入会」することです。

ここで誰もが気になるのが、「毎月880円を払い続ける」のと「一度退会して、再入会する」のとでは、トータルで見てどちらが結局オトクなのか？というコスト分岐点ですよね。

「再入会って、またお金がかかるんじゃないの？」「手続きが面倒くさそう…」

そうなんです。この判断の鍵を握るのが、「再入会」にかかる金銭的コスト（初期費用）と、非金銭的コスト（手間や失うもの）です。これを正確に比較検討することが、あなたの最適な行動を決定づけます。

退会手続きの方法と注意点

まず、「退会」のプロセスから見ていきましょう。戦略を実行する第一歩です。

手続きの方法

退会手続き自体は、実は非常に簡単です。個人プランや家族プランの場合、会員専用マイページ（PCまたはスマートフォン）からオンラインで完結します。電話をかけたり、書類を郵送したりする必要はありません。

家族プランの注意点家族プランをご利用の場合、退会手続きは主契約者（月額料金を支払っている人）のマイページからのみ可能です。家族運転者（追加カードの利用者）のマイページからは手続きできないので、ご注意ください。

退会のタイミングと月額料金

ここで一つ、非常に重要なルールがあります。それは「退会のタイミング」です。

退会手続きは即時反映ではなく、「退会申込をおこなった月の末日」が退会日となります。
退会月の月額基本料金（880円）は日割り計算されません。全額発生します。

これはどういうことかと言うと、例えば「来月（7月）から使わない」と決めた場合、6月1日に手続きをしても、6月30日に手続きをしても、どちらも「6月30日付での退会」という扱いになります。そして、6月分の月額料金880円は全額（日割りなしで）請求されます。

「使わない」と決めたら、その月のうちに（忘れないうちに）手続きを済ませてしまうのが良さそうですね。

【最重要】退会前に「タイムズポイント」の失効を確認！

退会手続きのボタンを押す前に、絶対に確認してほしいのが「タイムズポイント」の残高です。

タイムズカー会員を退会すると、その時点で保有しているタイムズポイントは、理由の如何を問わず「すべて失効」してしまいます。再入会しても、過去のポイントは一切引き継がれません。

例えば、3ヶ月の休止を検討していて、保有ポイントが3,000ポイントあったとします。

A案（継続）: 支払うコストは 880円 × 3ヶ月 = 2,640円。ポイントは維持。
B案（退会）: 支払うコストは0円。でも3,000ポイントが失効（＝3,000円分の価値を失う）。

この場合、実質的には「継続」を選んだ方がオトク、という判断になりますよね。必ずご自身の保有ポイントを確認し、休止期間の月額料金総額と比較検討してください。

再入会（再登録）の手数料はいくら？

さて、無事に退会したと仮定して、数ヶ月後に「また使いたい」となった場合の「再入会」です。

ここで知っておくべきなのは、一度退会した会員が再度サービスを利用する場合、手続きは「再入会」という窓口があるわけではなく、全くの「新規会員登録」として扱われる、という点です。もちろん、過去の利用履歴やステージランクなどもすべてリセットされます。

そして、この「新規会員登録」時に発生する可能性のあるコストが、「カード発行手数料：1,650円（税込）」です。

この1,650円という金額が、私たちの損益分岐点を左右します。

シミュレーション：何ヶ月利用しないなら「退会」がオトク？

「会員カード発行あり（1,650円）」で再入会する前提で、継続コストと比較してみましょう。

休止期間	A案：継続（累計コスト）	B案：退会→再入会（累計コスト）	どちらがオトク？
1ヶ月	880円	1,650円	A: 継続
2ヶ月	1,760円	1,650円	B: 退会→再入会
3ヶ月	2,640円	1,650円	B: 退会→再入会

（※手続きの手間やポイント失効は考慮しない、純粋な金銭コスト比較です）

このシミュレーションから、休止期間が2ヶ月以上になる場合は、「退会→再入会」戦略の方が金銭的に有利になる、という結論が導き出されますね。

裏ワザ：再入会費用を0円にする方法

カーシェアの再入会費用を0円にする「裏ワザ」について話している日本人男女。女性は0円と表示されたスマートフォンを男性に示し、男性はホワイトボードの貯金箱のアイコンを指している。

「2ヶ月以上ならオトクなのは分かったけど、1ヶ月だけ休みたい場合は結局、継続（880円）しかないのか…」「1,650円でも、やっぱり手続きが面倒…」

そう思ったかもしれませんが、実はこの再入会コスト1,650円を合法的に、そして完全に0円にする「裏ワザ」が存在します。

それは、再入会（新規登録）の際に、「会員カード発行なし」を選択することです。

現在、タイムズカーの入会方法には大きく分けて2種類あり、それぞれ初期費用が異なります。

① 会員カード発行あり: 手数料 1,650円（税込）→ 物理的な会員カードが郵送で送られてくる。
② 会員カード発行なし: 手数料 0円→ 物理カードは発行されず、アプリで解錠・施錠を行う。

「スグ乗り入会」などのWeb完結型入会で、この「会員カード発行なし」を選んで手続きをすれば、再入会にかかる金銭的コストは完全に0円になります。

これが結論！事実上の「0円休会」戦略

使わないと決めたら、月末までに「退会」する（※ポイント失効だけは要確認！）。
使いたくなったら、再度「新規登録」で「会員カード発行なし」を選択して申し込む。

この方法なら、たとえ1ヶ月だけの休止であっても、金銭的コスト（継続なら880円）を0円に抑えることが可能です。これこそが、タイムズカーシェアの仕様を最大限に活用した、最も賢い「休会」戦略だと私は思います。

「カード発行なし」のデメリット

「手数料0円なんて、そんなうまい話がある？何か大きなデメリットがあるんじゃないの？」と疑うのは当然ですよね。私もそう思って徹底的に調べました。

公式なデメリット：JALピッとGo

まず、タイムズカーの公式サイトに明記されている、「会員カード発行なし」を選択した場合のデメリットは、たった1点だけです。

それは、「JALピッとGoは利用できません」というものです。

「JALピッとGo」とは、JALのマイレージカードをタイムズの会員カードと紐付けることで、空港の「タイムズカーレンタル（＝レンタカー）」のカウンターで出発手続きを大幅に簡略化できるサービスです。

お気づきかもしれませんが、これはあくまで「レンタカー」用のサービス。「カーシェアリング」の利用そのものには一切影響しません。なので、この「JALピッとGo」を頻繁に使っているヘビーユーザーの方以外は、実質的に無視できるデメリットかなと思います。

実質的なデメリット：アプリ必須のリスク

もう一つ、こちらは公式なデメリットではありませんが、私が考える「実質的なデメリット」です。それは、車の解錠・施錠が「タイムズカーアプリ」必須になることに伴うリスクです。

物理カードがあれば、スマホの電源が切れていても、電波が悪くても、関係なく車を使えます。しかし、「カード発行なし」プランでは、以下のような場合に車が使えなくなる（あるいは返却できなくなる）リスクがゼロではありません。

スマートフォンの充電が切れた
地下駐車場や山間部などで、スマートフォンの電波が入らない
（可能性は低いですが）タイムズのシステム側で通信障害が発生した
アプリが不具合で起動しない

この「スマホや通信への依存」というリスクを受け入れられるかどうかが、1,650円を節約するためのトレードオフ、ということになりますね。（タイムズカーアプリでの解錠方法については、別の記事でも詳しく解説しています）

タイムズカーシェア休会の最適解まとめ

さて、ここまで「タイムズカーシェアの休会」について、かなり詳しく調査してきましたが、最後に結論をまとめます。

タイムズカーシェアに、月額料金だけを止める「休会」や「休眠」の制度はありません。利用しない月の月額880円の支払いを止める唯一の正規な方法は「退会」です。

そして、そのコストと手間を最小化する最適解は、以下の戦略を取ることだと私は結論付けました。

Kが推奨する「0円休会」4ステップ

休止期間の決定: まず、「何ヶ月くらい使わないか」をざっくり決めます。
【最重要】ポイント確認: マイページで保有タイムズポイントを確認します。「失効するポイント価値」と「休止期間中に支払う月額料金総額」を天秤にかけます。（例：ポイント＞月額料金なら「継続」もアリ）
退会実行: ポイント失効が許容できる、あるいはポイントが少ないなら、月末までにマイページから「退会」手続きを実行します。
0円で再入会: サービスを再開したくなったら、慌てずに「新規登録」で「会員カード発行なし（手数料0円）」を選んで申し込みます。

この方法なら、再入会コストを0円に抑えつつ、利用しない期間の月額料金を確実に節約できます。もちろん、退会・再入会の手続き（本人確認書類のアップロードなど）の手間は発生しますが、3ヶ月以上といった長期で利用しないことが確定している場合は、この「退会→0円再入会」戦略が最も合理的かなと思います。

あなたのカーシェアライフが、より賢く、無駄のないものになれば幸いです。

本記事の内容は、調査時点（2025年11月）の情報に基づいています。タイムズカーシェアの料金プランやサービス内容、各種手数料（カード発行手数料など）、キャンペーン内容は将来的に変更される可能性があります。

退会や再入会といった重要なお手続きの際は、必ずご自身でタイムズカーシェアの公式サイトにアクセスし、最新の規約やFAQをご確認いただきますよう、くれぐれもお願いいたします。