タイムズカーシェアでマニュアル車は？借りる唯一の方法と代替案

タイムズカーシェアのステーションで、スマートフォンを見ながらマニュアル車（MT車）が見つからず困った表情の日本人男性。

こんにちは。車のサブスク調査隊、運営者の「K」です。

「タイムズカーシェアの手軽さでマニュアル車に乗りたい」「MT免許の感覚を忘れないよう練習したい」と思って、タイムズカーシェアでマニュアル車を探していませんか？

でも、いざアプリで検索しても全然見つからない…。「タイムズカーシェアでマニュアル車」の情報をネットで探してみると、タイムズのレンタカーサービスとの違いが分かりにくかったり、ロードスターなら借りられるという情報があったり、はたまた昔S660があったような気もしたり…。MT車の運転練習に使いたいのに、一体どうすればいいか混乱してしまいますよね。

私自身、MT車が好きなのでその気持ち、すごく分かります。この記事では、そんな「タイムズカーシェアでマニュアル車に乗りたい」という皆さんの疑問やモヤモヤについて、調査隊の私が徹底的に調べた結果をスッキリ解説しますね。

記事のポイント

タイムズカーシェアにMT車が無い決定的な理由
「タイムズ」ブランドでMT車を借りる唯一の方法
MT車の運転練習や趣味に最適な代替サービス
あなたの目的にピッタリなMT車利用ガイド

1. タイムズカーシェアのマニュアル車検索の結論
2. タイムズカーシェアでマニュアル車が無い時の代替案

タイムズカーシェアのマニュアル車検索の結論

まずは、皆さんが一番知りたい「タイムズカーシェアでマニュアル車が借りられるのか？」という疑問に、結論からお答えします。検索しても見つからないのには、ちゃんとした理由があるんです。合わせて、多くの人が混同しがちな「タイムズカーレンタル」との違いも深掘りしていきますね。

タイムズカーシェアにMT車は無い

いきなり結論から言ってしまうと、非常に残念ながら、タイムズカーシェア（タイムズカー）にマニュアル（MT）車の取り扱いは一切ありません。

私も最初は「まさか、1台くらいは…」と思って、公式サイトの車種一覧やアプリの検索機能をかなりしつこく調べたんですが、本当に1台も無いんです。

配備されているのは、ヤリスやノートといったコンパクトカーから、C-HRやカローラクロスなどのSUV、シエンタやセレナといったミニバンまで、全クラス・全車種においてオートマチック（AT）車（CVT含む）に統一されています。

「ステーション検索時にMTの条件で絞り込む」といった操作自体が、アプリやサイトの仕様上できないようになっているんですね。

そしてこの傾向はタイムズカーシェアに限った話ではなく、dカーシェア、楽天カーシェア、三井のカーシェアーズ（旧カレコ）、Honda EveryGo（エブリゴー）といった、他の主要な法人運営型カーシェアサービスでも基本的には同じです。原則としてMT車はラインナップされていません。

「あの手軽さでMT車に乗れたら最高なのに…」という期待があるからこそ検索してしまうんですが、現状のカーシェアサービスではその期待に応えられない、というのが現実のようです。

カーシェアにMT車が無い理由

マニュアル（MT）車のシフトレバーとクラッチペダルを写した車内のクローズアップ。カーシェアでの故障リスクとメンテナンスコストを象徴する画像。

では、なぜどこのカーシェア事業者もAT車ばかりなんでしょうか。これは単なる偶然ではなく、カーシェアリングというビジネスモデルの根幹に関わる、戦略的な判断に基づいています。

カーシェア事業で最も重要な指標は、1台あたりの「車両稼働率の最大化」と「オペレーションコストの最小化」です。MT車は、残念ながらこの2つの指標の両方に対してマイナスに作用してしまうんですね。

カーシェア事業者がMT車を置かない構造的理由

稼働率の低下 (ターゲット層の縮小): 今や、日本国内で新規に取得される運転免許の多くがAT限定です。（出典：警察庁交通局運転免許課『運転免許統計』） MT車を導入すると、この大多数を占めるAT限定免許ユーザーが利用できなくなり、ターゲット層を自ら狭めることになります。これは車両稼働率の低下に直結します。
コストの増大 (故障リスクと維持費): カーシェアは不特定多数のドライバーが利用します。MT車は、運転者の技量によってクラッチの摩耗速度が天と地ほど変わってきますよね。不慣れな運転者による半クラッチの多用や不適切なシフト操作は、クラッチの早期摩耗やトランスミッションの故障を引き起こすリスクをAT車よりも格段に高めます。これにより、修理・部品交換費用といったメンテナンスコストが増大するだけでなく、車両が修理で稼働できない「ダウンタイム」も発生し、収益機会を失ってしまいます。

カーシェア事業者は、「（誰もが運転できる）標準化」「（操作が簡便な）簡便性」「（故障リスクの低い）低リスク」を追求する必要があります。MT車はこれらの要件と逆行するため、ビジネスモデル上、法人運営の大規模カーシェアサービスからは原理的に排除されやすい、ということかなと思います。

タイムズレンタカーとの違い

レンタカー店舗のカウンターで、日本人女性スタッフが日本人男性客に車のキーを手渡している様子。カーシェアとの有人・対面サービスの違いを示す画像。

「でも、待って。ネットで検索すると『タイムズでMT車を予約できる』って情報も出てくるよ？」と思った方。それこそが、ユーザーが「タイムズカーシェアマニュアル車」と検索し続ける最大の混乱要因です。

その情報の正体は、十中八九「タイムズカーレンタル」のことです。

ここが一番ややこしい落とし穴なんですが、パーク24グループは「タイムズ」という統一ブランド名を使いつつ、実態として「カーシェア」と「カーレンタル」という、特性の全く異なる2つのサービスを運営しているんです。

私たちユーザーが普段、街中の黄色い看板のステーションから、スマホアプリで15分単位とかで手軽に借りているのは「タイムズカー（旧：タイムズカーシェア）」。

一方で「タイムズカーレンタル」は、空港や駅前などの店舗カウンターでスタッフさんから対面で説明を受けて手続きし、6時間単位とかで借りる、昔ながらの「レンタカー」サービスです。

この2つ、名前が似ている上に最近はブランド名も「タイムズカー」に寄せてきているので、ユーザーが混同してしまうのも無理はないかなと思います。

【重要】「カーシェア」と「カーレンタル」の決定的違い

この混乱をスッキリ解消するために、2つのサービスの違いを表にまとめます。

比較項目	タイムズカー（カーシェアリング）	タイムズカーレンタル（レンタカー）
サービス名	タイムズカー（旧：タイムズカーシェア）	タイムズカーレンタル
サービス形態	無人・会員制	有人・都度利用
利用単位	15分単位〜	6時間単位〜
予約方法	スマートフォンアプリ、Web	Web、電話、店頭
車両の受取・返却	全国のステーション（無人）	全国の店舗（有人）
トランスミッション（MT車）	不可（全車AT）	指定可能（ただし台数は極少）

この表から明らかなように、私たちが「タイムズ」ブランドでMT車を借りようと思った場合、選ぶべきサービスは「タイムズカーレンタル」だけ、ということになります。

タイムズカーレンタルでMT車を借りる方法

では、その「タイムズカーレンタル」でMT車を借りる具体的な手順を解説しますね。

タイムズカーレンタルの公式Webサイトにアクセスし、出発店舗、利用日時、返却店舗などを選択する画面に進みます。その際に、「トランスミッション」の指定項目で「MT（マニュアル）」を選択し、この条件で検索を実行します。

ただし、利用には極めて重要な注意点があります。

MT車を予約する際の最重要注意点

それは、MT（マニュアル）車両の配備台数は本当にごく少数だということです。

「カーシェアにMT車が無い理由」で説明したコストや稼働率の問題は、レンタカーでもある程度共通しています。そのため、事業者側も積極的に増やしているわけではないんですね。

結果として、希望する日時や近隣の店舗で検索しても、該当する車両が「0台」と表示される可能性が非常に高いです。

【予約のコツ】

MT車を予約するためのコツは、まず日付や時間を広めに設定し、公式サイトの「クルマ検索」機能を使って「どの店舗がMT車を配備しているか」自体を見つけ出すことです。配備店舗を見つけてから、その店舗の空き状況に合わせて自分のスケジュールを調整する、という流れが現実的かなと思います。

タイムズのロードスターは練習向け？

晴れた日の海岸沿いの道を走る赤いオープンカー（ロードスター）。運転練習用ではなく趣味や体験用であることを示す画像。

では、タイムズカーレンタルでは具体的にどのようなMT車が借りられるのでしょうか。

調査したところ、代表的な（そして、多くの店舗で唯一の）選択肢は、「マツダ・ロードスター（1500cc）」のようです。

このロードスターは、タイムズカーレンタルの車両クラスにおいて「スポーツ・オープンタイプ」の「X-2クラス」に分類されています。これはヤリスなどのベーシッククラスとは明確に区別されています。

料金体系も、当然ながら高価格帯のX-2クラスが適用されます。例えば、会員料金（税込）の場合、6時間まで15,584円、12時間まで18,924円、24時間まで22,264円といった料金設定となっています（※標準料金・時期により変動します）。

ここから導き出される事実は、タイムズカーレンタルにおけるMT車の戦略的ポジショニングです。

タイムズのMT車は「練習用」ではなく「体験用」

タイムズカーレンタルが提供するMT車は、カローラやヤリスのような「MT車の運転練習用」の汎用車ではありません。

提供されているのは、運転の楽しさに特化した「ロードスター」という趣味性の高いスポーツカーです。

これは、タイムズカーレンタルがMT車でターゲットにしているのが、「低コストでMT車の練習をしたい」ユーザーではなく、「追加料金を払ってでも、ロードスター(MT)を運転するという非日常的な体験をしたい」ユーザー層であることを示しています。

したがって、「MT車の運転練習」を主目的にタイムズを利用しようと考えているユーザーは、この時点でタイムズカーレンタルが最適解ではない可能性が高いです。慣れない車高の低いスポーツカーでの練習は不安ですし、万が一こすったり事故を起こしたりした場合の修理費用も、ベーシックカーに比べて高額になるリスクがありますからね…。

タイムズカーシェアでマニュアル車が無い時の代替案

タイムズカーシェアにはMT車が無く、タイムズカーレンタルも趣味向け・高価格帯となると、「じゃあ、どこでMT車に乗ればいいんだ！」となってしまいますよね。

でも、安心してください。タイムズカーシェアの「手軽さ」や「料金」を求めるのか、それとも「MT車を運転する楽しさ」を求めるのか。その目的に応じて、タイムズ以外にもっと最適な代替サービスが存在します。ここからは、その具体的な選択肢をいくつか紹介しますね。

AnycaでMT車を探す（追記：2024年12月31日をもってサービスを終了）

マートフォンを操作する利用者と、その横に停まるスポーティーなMT車。個人間カーシェアサービスAnyca（エニカ）のイメージ。

まず、「カーシェアの手軽さ」という軸をある程度維持しつつ、MT車を見つけたい場合。その有力な選択肢となるのが、DeNA SOMPO Mobilityが運営する「Anyca（エニカ）」です。

これは、企業が車両を保有するのではなく、個人の車オーナーが所有する車を、利用したいドライバーにシェアする「個人間カーシェア（P2P）」サービスです。

最大の魅力は、その圧倒的な車種の多様性です。2023年時点で1,300車種以上、累計登録台数4万4,000台を超えているそうで、そこには法人フリートでは絶対にあり得ない、オーナーさんの趣味が色濃く反映された多種多様な車が含まれます。

そのため、Anycaのラインナップには、スポーツカー（86、BRZ、スイフトスポーツなど）やクラシックカー、輸入車といったMT車が豊富に登録されている可能性が非常に高いです。

Anyca（エニカ）でのMT車の探し方

Anycaのアプリ内でMT車を探すには、以下の方法が効率的です。

キーワード検索: 検索窓に「MT」や「マニュアル」と入力してそのまま検索します。
こだわり条件: 検索結果の絞り込み機能で、「スポーツカー」「オープンカー」といったタイプで絞り込むか、トランスミッションの指定（オーナーが記載している場合）を探します。
場所検索: まずは借りたいエリアや最寄り駅で検索し、その中でMT車が出品されていないか地図上で探すことも可能です。

ただし、タイムズカーシェアと大きく異なる点もあります。それは、あくまで「個人間」の取引であるということです。オーナーさんとのメッセージのやり取り、利用時間の調整、車の受け渡し場所（オーナーさん指定の場所）の確認などが発生します。

タイムズカーシェアのように「今すぐ家の前のステーションで15分だけ！」といった即時性や手軽さはありませんが、「週末にあのMT車に乗りたい」といった目的であれば、非常に強力な選択肢になるかなと思います。

※Anyca（エニカ）は2024年12月31日をもってサービスを終了しております

MT車専門カーシェアとは

「いや、やっぱり個人間のやり取りは面倒…。タイムズみたいに24時間スマホで予約から利用まで完結したい！」という、手軽さを最優先したい方。

実は、タイムズカーシェアやカレコといった大手が「効率」を重視して切り捨てた結果、そこには「MT車に乗りたいカーシェアユーザー」という明確なニーズが取り残されました。

この「未解決のニーズ」に応えるために登場したのが、No-WA合同会社が運営する「MT CARSHARE」です。

これはその名の通り、「日本初のマニュアルトランスミッション（MT）車に特化したカーシェアサービス」を謳っています。

サービス内容は、まさに私たちが求めていたもので、タイムズカーシェアと同様に、スマートフォンで予約から車の解錠・施錠までが完結し、24時間、非対面での車両の受け渡しが可能です。月会費や年会費も不要のようです。

ラインナップは、サービス開始時の導入車種として、小型SUV「マツダ CX-3」（4WD/ディーゼル/MT）といった、ちょっと珍しいMT車が用意されています。今後、スポーツカーや希少なMT車も順次導入予定とされています。

U-25プラン（20%オフ）も

特に注目すべきは「U-25プラン」です。これは25歳以下の利用者を対象に、利用料金が20%オフになる割引制度だそうです。

MT免許は持っていても運転する機会がない若年層に対し、MT車の楽しさを体験する機会を提供することを目的としており、まさに「教習所卒業後の練習」や「MT車愛好家」といった、タイムズカーシェアがカバーできていないユーザー層の受け皿となるサービスですね。

2024年時点では、まだ首都圏（関東）、特に東京23区を中心にサービスを展開している段階のようですが、この「MT車専門のカーシェア」という存在は、まさに私たちが探していた答えの一つかもしれません。

おもしろレンタカーのMT車

「運転練習」というよりは、「タイムズカーレンタルのロードスター」を検討していたような、「運転する楽しさ」を最優先で求めている方。

そんな方には、タイムズカーレンタルよりも豊富な選択肢を提供する「おもしろレンタカー」さんが最強かもしれません。

ここはもう、その名の通り、スポーツカー、オープンカー、MT車、希少車などを専門に扱うレンタカーサービスです。

タイムズカーレンタルがロードスター1択なのに対し、おもしろレンタカーさんはラインナップの多くがMT車である可能性が極めて高く、スズキ・ジムニーやスイフトスポーツのMTから、GRヤリス、シビックタイプR、果ては国内外の多種多様なスポーツカーまで、MT車を探すユーザーにとっては「宝庫」とも言える選択肢を提供しています。

料金は車種によりますが、「特定のMTスポーツカーに乗りたい」という明確な目的があるなら、まさに「運転を楽しむ」ためのアトラクションとして利用価値が非常に高いサービスですね。

タイムズでS660は借りられる？

「タイムズカーシェアマニュアル車」に関連して、具体的な車種名で「タイムズ S660」というキーワードで検索する方も一定数いらっしゃいます。

ホンダ S660は、軽自動車のMTスポーツカーとして非常に人気が高く、「MT車を借りたい」ユーザーが具体的な車種として検索する代表例ですね。

結論から言えば、現在タイムズ（カーシェア・カーレンタル）のラインナップにS660が導入されているという情報はありません。

では、なぜ「S660」と「タイムズ」が組み合わせて検索されるのでしょうか。これは、ユーザーの記憶における「情報の誤帰属（Misattribution）」が原因である可能性が極めて高いです。

「カーシェアにS660」の記憶の正体

過去に、「カーシェアリングサービスにS660が導入された」というニュースが実際にありました。しかし、その事実は以下の通りです。

事実: ホンダ S660をカーシェアに導入したのは、タイムズではなく、競合の「カレコ・カーシェアリングクラブ」（三井不動産リアルティ運営）でした。（2019年6月の出来事です）

多くの方が、「カーシェアにS660が導入された」というニュースの断片を記憶しており、それをカーシェア市場のリーダーである「タイムズ」の出来事として無意識に結びつけて検索している、というのが真相かなと思います。

（ちなみに、S660を導入したカレコ・カーシェアリングクラブも、2024年現在はAT車のみのラインナップである可能性が高く、S660のカーシェア利用は困難になっていると推測されます…）

タイムズでマニュアル練習は可能か

さて、ここまで「趣味」としてのMT車利用について多く触れてきましたが、もう一つの重要な検索動機である「MT車の運転練習」についても深掘りします。

「MT免許は持っているが、運転に自信がないペーパードライバー」であり、その「運転練習」のために借りたい、という目的の場合、タイムズのサービス利用は規約上・安全上どうなのでしょうか。

まず、タイムズの規約について整理しますね。

初心者（免許取得1年未満）の利用について

まず、「初心者マーク」の対象となる免許取得1年未満のドライバーがタイムズを利用できるかについてです。

タイムズカーシェア: 免許取得1年未満でも入会・利用が可能です。
タイムズカーレンタル: 運転免許証取得年月数に制限はなく、初心者（免許取得1年未満）でもレンタルが可能です。

結論として、有効な運転免許証さえ持っていれば、初心者がタイムズのサービスを利用してMT車（タイムズカーレンタルのロードスター）を運転すること自体は、規約上問題ありません。

仮免許（仮運転免許）での練習について

一方で、「練習」という言葉から「仮免許（仮運転免許）での路上練習」を想起するユーザーもいるかもしれません。

この点について、タイムズの規約は非常に明確かつ厳格です。これは絶対にNGです。

タイムズカーレンタルの「ご利用資格に関するご質問」では、「仮免許（仮運転免許）でもレンタカーは借りられますか？」という問いに対し、「仮免許の方はレンタルできません」と明確に回答しています。

さらに重要なのは、続く「また、運転免許証をお持ちのお客様に貸し出したレンタカーを、仮免許の方が運転することもできません」という一文です。

これは、たとえ有効な免許を所持する指導員（家族や知人）が助手席に同乗していたとしても、仮免許所持者がタイムズの車両のハンドルを握ることを絶対に許可しないという強い意思表示です。

この規約の背景には、法的・保険的リスクの明確な境界線があります。万が一、仮免許者が事故を起こした場合、レンタカーの保険適用が不可能となり、事業者が負うリスクが許容範囲を完全に超えてしまいます。これは極めて危険な行為なので、絶対にやめましょう。

MT車練習の現実的な代替案：ペーパードライバー講習

以上の分析から、運転に不安がある方が安全かつ合法的にMT車の練習をする場合、タイムズ（カーシェア・カーレンタル）は最適解ではありません。

前述の通り、タイムズカーレンタルのロードスターは練習用ではなく「体験用」のスポーツカーです。車高が低く視界も異なるため練習には不向きですし、万が一の事故の際の修理費用も高額になるリスクがあります。

MT車の運転練習の最も現実的かつ安全な代替案は、ペーパードライバー講習を専門に提供するドライビングスクールを利用することです。

これらのスクールは、MT車の教習車（サービスによっては別途レンタル料が必要な場合あり）を用意しており、補助ブレーキが搭載された安全な車両で、専門の指導員のもと練習することが可能です。費用はかかりますが、安全と安心をお金で買うと考えれば、これがベストな選択だと私は思います。

タイムズカーシェアのマニュアル車目的別結論

さて、長くなりましたが、本レポートの分析を総括します。「タイムズカーシェアでマニュアル車」を探していたあなたの潜在的な目的に合わせて、どのサービスを選ぶべきか、最終的なガイドとして提示しますね。

「タイムズカーシェアにMT車はない」という事実を踏まえ、最終的に「自分はどれを選べばよいか」の意思決定をサポートするために、以下の比較表を参照してください。

【早わかり比較表】あなたの目的に最適なMT車の借り方は？

あなたの目的（検索意図）	推奨されるサービス	推奨の理由・主な車種
A. MT車の運転を「安全に練習」したい（ペーパードライバー・仮免許）	ペーパードライバー講習	【推奨】安全・合法的。補助ブレーキ付のMT教習車で指導員と練習できます。 ※仮免許でのレンタルは全サービスで不可です。
B. 「カーシェアの手軽さ」でMT車に乗りたい（24時間・スマホ完結）	MT CARSHARE （MT車専門カーシェア）	【推奨】まさにそのニーズに応える専門サービス。24時間・非対面でMT車（マツダ CX-3など）をシェア可能です。
C. 「カーシェアの手軽さ」で「多様な」MT車から選びたい	Anyca（エニカ）（個人間カーシェア）	~~個人オーナーの多様なMT車（スポーツカー等）が登録されている可能性があります。オーナーとの調整は必要です。~~※2024年12月31日をもってサービスを終了
D. 「タイムズの会員資格」を活用してMT車に乗りたい	タイムズカーレンタル	タイムズでMT車に乗る唯一の方法。ただし車種はロードスターに限定され、台数は極少。練習ではなく「体験」向けです。
E. 「特定のMTスポーツカー」に乗りたい（例：シビックR, GRヤリス）	メーカー系レンタカー（ホンダ・トヨタ）	指名乗り・試乗に最適。ホンダ（シビックR）やトヨタ（GR）が提供。ただし高価格で店舗・利用条件が限定的です。
F. 「多種多様なMTスポーツカー」から選んで楽しみたい	おもしろレンタカー	MT車・スポーツカーの専門店。タイムズやメーカー系とは比較にならない車種の選択肢が期待できます。