キント(kinto)の仕組みを解説!料金プランや評判は?

トヨタの新しい車の乗り方として注目されている「KINTO(キント)」。テレビCMなどで見かける機会も増えましたが、「キント(kinto)の仕組みについて詳しく知りたい」「車のサブスクとは一体どういう仕組みなの?」と、具体的な内容に疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。特に、月々の料金に含まれる任意保険の仕組みや、「利用料が高すぎる」といった評判の真相、そして契約前に知っておくべきデメリットについては、誰もが気になるところです。この記事では、トヨタKINTOで失敗や後悔をしないために、契約終了後の買取は可能なのか、どのような人がこのサービスに向いているのか、そして実際にキントの車を利用しているユーザーのリアルな評判まで、あらゆる角度から徹底的に深掘りし、解説していきます。

この記事でわかること
  1. KINTOの料金体系や特徴的な保険の仕組み
  2. 利用する上でのメリットだけでなく、隠れたデメリットや注意点
  3. どのようなライフスタイルの人がKINTOに向いているかの具体的な人物像
  4. 契約後に「こんなはずではなかった」と後悔しないための重要なポイント
車のサブスク「KINTO」公式サイトへ

【KINTO】公式サイトはこちら

話題のキント(kinto) 仕組みを徹底解説

若い夫婦がタブレットを使い、自宅のリビングでトヨタのKINTO(キント)のウェブサイトを閲覧している様子。ウェブサイトには様々なトヨタ車のモデルと、月額料金が表示されており、二人は興味深そうに画面を眺めている。

KINTOサブスクはどういう仕組み?

KINTOは、一言で表現するならば「月額定額料金でトヨタやレクサスなどの新車を利用できるサブスクリプションサービス」です。

この月額料金が「コミコミ定額」であることがKINTOの最大の魅力です。車両本体価格はもちろんのこと、車を維持していく上で必ず発生する様々な諸費用が、あらかじめ月額料金に含まれています。具体的には、以下の費用がすべて月額料金にパッケージングされています。

月額料金に含まれる主な費用

  • 車両関連費用:車両本体価格、ディーラーオプション代、登録諸費用
  • 税金・保険料:自動車税(種別割)、自動車重量税、自賠責保険料、任意保険料
  • メンテナンス費用:車検費用(5年・7年契約の場合)、法定点検、定期点検、オイル・タイヤ・バッテリー等の消耗品交換費用
  • その他:故障時の修理費用、代車費用

このように、毎年支払う自動車税(出典:総務省「自動車税・軽自動車税種別割」)や、数年ごとにまとまった出費となる車検費用、さらには突然発生する可能性のある故障修理費用まで、すべてが月額料金に含まれています。これにより、「車に関する突発的な大きな出費」のリスクがほぼゼロになり、毎月の支出を完全に予測・安定させることが可能です。

ライフスタイルで選べる2つの料金プラン

KINTOには、利用者の多様なニーズやライフプランの不確実性に対応するため、2つの主要な料金プランが用意されています。「初期費用フリープラン」と「解約金フリープラン」です。それぞれのメリット・デメリットを深く理解し、ご自身の状況に最適なプランを選択することが、後悔しないための第一歩です。

項目初期費用フリープラン解約金フリープラン
初期費用なし申込金として月額料金5ヶ月分相当が必要
契約期間3年・5年・7年から選択(レクサス車は3年のみ)3年(満了後、再契約での延長は可能)
月額料金標準的な料金初期費用がある分、月額はやや割安
中途解約金契約期間に応じた規定の解約金が発生いつでも解約金0円
契約中の乗り換え「のりかえGO」サービス利用で可能(所定の手数料あり)不可
ボーナス払い併用可能併用不可
こんな人におすすめ・とにかく初期費用を抑えたい方
・契約期間を満了する予定が固まっている方
・ボーナス払いで月々の負担を減らしたい方
・数年以内に転勤や結婚などの可能性がある方
・将来の不確実性に備えたい方
・気に入った車に長く乗り続けたい可能性がある方

「初期費用フリープラン」は、貯金がなくてもすぐに新車生活をスタートできる手軽さが最大の魅力です。一方で、「解約金フリープラン」は、申込金を支払うことで「いつでも辞められる自由」を手に入れる、いわば安心のための保険のようなプランと考えることができます。ご自身のライフプランの確実性をよく見極めて選択しましょう。

特徴的な任意保険の仕組みとは

KINTOの数ある特徴の中でも、特に画期的でユーザーメリットが大きいのが、月額料金に標準付帯されている自動車保険(任意保険)の仕組みです。

この独自の保険が実現できる理由は、KINTOが保険会社(東京海上日動火災保険)と法人として大規模な団体契約を結んでいることにあります。これにより、個人で契約するよりも有利な条件が適用され、そのメリットが利用者に還元されているのです。

この保険の最も特筆すべき点は、契約者の年齢、性別、運転歴、そして事故歴を表す保険等級に関わらず、すべての利用者に一律の保険料が適用されることです。これは、特に保険料が高額になりがちなドライバーにとって、計り知れないメリットをもたらします。

KINTOの保険がもたらす3つの絶大なメリット

  1. 若者や運転初心者には圧倒的に有利:損害保険料率算出機構が定める等級制度では、新規契約者は6等級からスタートし、事故率の高い若年層は保険料が非常に高くなります。しかしKINTOなら、ベテランドライバーと同じ料金で、最初から充実した補償を受けられます。
  2. 「もしも」の事故でも金銭的ペナルティなし:万が一事故を起こし、保険を利用しても、翌月からのKINTOの月額料金が上がることは一切ありません。これにより、「保険料の値上がりが怖くて保険を使えない」といった事態を避けられます。
  3. 手厚い補償と安心のサポート体制:補償内容は、対人・対物賠償が無制限、人身傷害補償が1名につき5,000万円(レクサス車は1億円)までと非常に手厚く、万が一の備えとして十分な内容です。

さらに、この保険は記名被保険者(契約者)が運転を許可した人であれば、家族や友人、知人が運転中の事故も補償の対象となります。面倒な運転者限定特約などの手続きも不要で、気軽に車をシェアできるのも大きな魅力です。このように、KINTOの保険は単なるコストメリットだけでなく、利用者に大きな安心感を提供する、サービスの根幹をなす重要な仕組みなのです。

キントで乗れる人気の車を紹介

広々としたショールームに展示された複数のトヨタ車。コンパクトカーからSUV、ミニバンまで様々な車種が並び、日本の多様なライフスタイルに対応するKINTOの豊富なラインナップを示している。清潔感のある明るい空間で、最新モデルが際立つように配置されている。

KINTOの魅力の一つは、トヨタとレクサスが誇る豊富なラインナップの中から、最新の新車を選べる点にあります。さらに2024年からは、人気のSUBARU車も選択肢に加わり、その魅力はさらに増しています。ライフスタイルや好みに合わせて、日常使いに適したコンパクトカーから、家族でのレジャーに活躍するミニバン、長距離ドライブが快適な高級セダン、そしてアクティブな趣味に応えるSUVまで、多種多様なカテゴリーの車が用意されています。

ここでは、数あるラインナップの中でも特に人気が高く、街中でもよく見かける代表的な車種と、その月額料金の目安を見てみましょう。

車種サイズ月額リース料金(税込)~特徴
ヤリスコンパクトカー16,830円~世界トップレベルの低燃費とキビキビした走りが魅力。運転しやすく、初めての車にも最適。
アクアコンパクトカー17,490円~上質さと静粛性を兼ね備えたハイブリッド専用コンパクト。給電機能も備え、いざという時にも役立つ。
プリウスセダン19,360円~先進的なデザインと環境性能で時代をリードするハイブリッドの代名詞。最新の安全装備も充実。
ヤリスクロスSUV17,050円~コンパクトながら力強い走りと広い室内空間を実現。街乗りからアウトドアまでこなす万能さが人気。
ハリアーSUV35,200円~流麗なフォルムと高級感あふれる内装が特徴の都市型SUV。ワンランク上の上質なカーライフを提供。
ノアミニバン25,520円~広々とした室内と多彩なシートアレンジが魅力の王道ミニバン。家族みんなが快適に過ごせる。
アルファードミニバン53,680円~圧倒的な存在感と豪華絢爛な室内空間を誇る最高級ミニバン。納期が長期化する中、KINTOなら比較的早く乗れることも。

※料金は初期費用フリープラン、7年契約、ボーナス払い110,000円(税込)の場合の最安価格帯です。

これらの車種以外にも、クラウンやカローラシリーズ、RAV4、シエンタといった人気モデルが勢揃いです。最新のラインナップや、グレード、オプション、カラーを選んで自分だけの月額料金を確かめられるKINTO公式サイトのシミュレーションは、見ているだけでも楽しいので、ぜひ一度試してみてください。

また、KINTOの特筆すべきメリットとして、通常購入するよりも納期が大幅に短縮されるケースがある点が挙げられます。

KINTOの利用が向いている人の特徴

若い家族(夫婦と子供)が、新車の前で笑顔でポーズをとっている様子。子供はチャイルドシートに座り、夫婦は車のキーを手にしている。背景にはモダンな家が映り、新しい家族生活と車のサブスクリプションサービスが提供する安心感を表現している。

これまでに解説してきたKINTO独自の仕組みやメリットを総合すると、このサービスは万人向けというよりは、特定のニーズや価値観を持つ方々に特に大きなメリットをもたらすと言えます。ご自身が以下のどのタイプに当てはまるか、ぜひ照らし合わせてみてください。

KINTOがピッタリな人の特徴

  • 保険料が高額になりがちな若年層や運転初心者 これはKINTOが最もフィットする層と言っても過言ではありません。前述の通り、任意保険料が一律であるというメリットは絶大です。初めてのマイカーを検討している若い世代にとって、KINTOは最も賢い選択肢の一つとなるでしょう。
  • 車の維持費をシンプルにし、家計管理を楽にしたい方 車を所有すると、毎年5月の自動車税、2年ごとの車検、半年に一度のオイル交換、数年ごとのタイヤやバッテリー交換など、不定期かつまとまった出費が必ず発生します。これにより、家計の予算が立てやすくなり、「今月は急な出費が…」といったストレスから解放されます。
  • 常に最新の安全性能を備えた新車に乗りたい方 自動車の安全技術は日進月歩で進化しています。3年や5年というサイクルで契約が満了するKINTOなら、その時点での最新の予防安全パッケージや運転支援システムが搭載された新車に、面倒な手続きなく乗り換えることが可能です。常に高い安全性を確保したい方や、新しいもの好きな方には最適なサイクルと言えます。
  • 転勤や結婚、出産などライフスタイルの変化が予想される方 「数年後には家族が増えるかも」「海外赴任の可能性がある」といった、将来のライフプランが流動的な方にとって、車を「所有」することはリスクにもなり得ます。「解約金フリープラン」を選べば、ライフステージの変化に応じていつでもペナルティなしで車を手放すことができますし。

これらの特徴に当てはまる方にとって、KINTOは単なる移動手段の提供に留まらず、カーライフにおける金銭的・精神的な負担を大幅に軽減してくれる、心強いパートナーとなるはずです。

キント(kinto) 仕組みの注意点と評判

契約前に知るべきデメリット

多くの革新的なメリットを持つKINTOですが、その仕組みがゆえのデメリットや制約も存在します。契約後に「こんなはずではなかった」というミスマッチを防ぐためにも、これらの注意点を事前にしっかりと理解し、ご自身が許容できる範囲かどうかを見極めることが極めて重要です。

KINTOの主なデメリット・注意点

  • 車は自分の所有物にならない(買取不可)
    最も基本的な注意点です。契約期間が満了すれば、車は返却しなければなりません。愛着のある車に長く乗り続けたい、最終的には自分のものにしたい、という所有欲を満たすことはできません。
  • 走行距離に厳しい制限がある
    契約プランの基本となる走行距離は、月間平均1,500kmに設定されています。例えば1,000kmオーバーすると11,000円の追加支払いが必要です。毎日の通勤距離が長い方や、週末に長距離ドライブをする機会が多い方は、ご自身の利用状況を冷静に分析する必要があります。
  • 車の使い方が厳しく制限される
    KINTOの車はあくまで「借り物」であるため、利用にはいくつかの制約があります。まず、車両の改造やカスタマイズ(社外品の取り付けなど)は一切禁止です。これらのルールに違反し、車内に著しい汚れや臭いが付着した場合は、原状回復費用を請求される可能性があります。
  • 保険等級が高い優良ドライバーは割高になる可能性
    メリットの裏返しとして、長年にわたり無事故・無違反を続け、保険等級が最高クラス(20等級など)に達しているドライバーにとっては、KINTOの一律保険料がご自身で契約する保険料よりも割高になる可能性があります。KINTOでは個人の保険等級を引き継ぐことができないため、これまで培ってきた割引のメリットを享受できないのです。
  • 中途解約には解約金が発生する場合がある
    「初期費用フリープラン」を選択した場合、契約期間の途中で解約すると、残りの期間に応じた規定の解約金(違約金)が発生します。その金額は決して安くはないため、契約期間を満了できる確信がない場合は、「解約金フリープラン」を選択するか、契約自体を慎重に検討する必要があります。

これらのデメリットを事前に理解し、ご自身のカーライフのスタイルや車に対する価値観と照らし合わせることが、KINTOを賢く利用するための大前提となります。

KINTOは高すぎるって本当?

インターネットの口コミや評判を見ていると、「KINTOは月額料金が高すぎる」という意見を目にすることがあります。確かに、一般的な銀行のマイカーローンやディーラーが提供する残価設定クレジットの月々の支払い額だけを単純に比較すると、KINTOの月額料金は割高に見えるかもしれません。

しかし、この比較はリンゴとミカンを比べているようなもので、全く公平ではありません。なぜなら、ローンの返済額には、車を維持するために不可欠な費用がほとんど含まれていないからです。本当のトータルコストを把握するためには、ローン返済額に加えて、別途必要となる以下の費用をすべて考慮に入れる必要があります。

【ローン購入時に別途必要となる主な費用】

  • 任意保険料:特に若年層では年間10万円以上になることも珍しくない。
  • 自動車税:毎年春に数万円の支払いが発生。
  • 車検費用:2年ごとに10万円前後のまとまった出費。
  • メンテナンス費用:オイル交換や定期点検など。
  • 消耗品交換費用:タイヤ(数年に一度、数万円~十数万円)、バッテリーなど。

これらの費用をすべて合計し、月割りでならした「実質的な月々の負担額」とKINTOの月額料金を比較して、初めてどちらがお得かが判断できます。以下の表は、ある条件下での簡単な比較シミュレーションです。

項目KINTO(5年契約)残価設定ローン(5年払い)
月額料金/ローン返済額例:月額 40,000円例:月額 30,000円
任意保険料(5年分)コミコミ例:約400,000円(若年層の場合)
税金(5年分)コミコミ例:約200,000円
車検費用(1回分)コミコミ例:約100,000円
メンテナンス・消耗品(5年分)コミコミ例:約150,000円
5年間の総支払額(概算)2,400,000円2,650,000円

※上記はあくまで一例であり、車種や年齢、保険等級などの条件により金額は大きく変動します。

このシミュレーションのように、特に任意保険料が高額になる若い世代や運転初心者の方にとっては、維持費の総額で比較するとKINTOの方がむしろ割安になるケースが十分にあり得ます。

結論として、「KINTOは高すぎる」という評判は、料金に含まれるサービス範囲の違いを見落とした、表面的な意見である可能性が高いです。契約を検討する際には、必ずご自身の状況に合わせたトータルコストでの比較を行うようにしましょう。

トヨタKINTOで失敗しないコツ

デスクに座り、パソコンとノートを使って車のサブスクリプションサービスの契約内容を慎重に比較検討している日本人男性。様々な資料やグラフが広げられ、サービスのメリットとデメリットを注意深く分析している様子が描かれている。

KINTOは非常に合理的なサービスですが、その特性を理解せずに契約してしまうと、「こんなはずではなかった」という失敗につながる可能性があります。満足のいくカーライフを送るために、契約前に必ず押さえておくべき実践的なコツを4つご紹介します。

KINTOで失敗しないための4つの実践的コツ

  1. 自分の「リアルな」年間走行距離を把握する KINTOで最もトラブルになりがちなのが走行距離の超過です。契約前に、「現在の通勤距離(往復)×出勤日数」+「週末の平均的な移動距離×52週」といった形で、ご自身のリアルな年間走行距離を必ず計算してください。もし、月間平均1,500km(年間18,000km)を超過しそうな場合は、契約自体を再検討するか、ライフスタイルの見直しが必要かもしれません。
  2. 将来のライフプランを想像し、最適な契約プランを選ぶ 「初期費用フリープラン」と「解約金フリープラン」の選択は、あなたの将来設計そのものを反映します。「3年後、5年後も今の会社、今の場所に住んでいる可能性は高いか?」「家族構成が変わる可能性は?」といった点を自問自答し、少しでも不確実性があるなら、初期費用を支払ってでも「いつでも辞められる」という選択肢を確保できる「解約金フリープラン」を真剣に検討すべきです。
  3. 返却時の原状回復ルールを「契約前に」熟読する 契約終了時の追加費用を避けるためにも、KINTOの公式サイトで公開されている原状回復のガイドラインを契約前に必ず読んでおきましょう。例えば、「長さ〇cm以上の線キズ」や「直径〇cm以上のヘコミ」は修理費用の対象となる、といった具体的な基準が明記されています。どの程度のダメージなら許容され、どこからが自己負担になるのかを事前に知っておくことで、利用中の運転もより丁寧になります。
  4. 「購入した場合の総費用」との比較を徹底的に行う これは最も重要なステップです。面倒でも、ディーラーで見積もりを取り、ご自身の年齢と希望する補償内容で複数の保険会社から任意保険の見積もりを取得し、車検や税金、メンテナンスにかかる費用をすべて洗い出してください。その上で、KINTOの総支払額と「どちらが本当に自分の経済状況に合っているのか」を客観的な数字で比較検討することが、失敗を避けるための最大の防御策となります。

これらの準備をしっかり行うことで、KINTOがあなたにとって最適な選択肢なのかどうかを自信を持って判断できるようになり、納得感の高いカーライフをスタートさせることができるでしょう。

KINTOで後悔する人の共通点

KINTOの利用者の満足度は総じて高い傾向にありますが、一部には「自分には合わなかった」「後悔している」と感じる方がいるのも事実です。そうした方々の声には、いくつかの共通する特徴や背景が見られます。ご自身がこれらの共通点に当てはまっていないか、契約前の最終チェックとして確認してみましょう。

こんな人はKINTOで後悔するかも? 4つの共通点

  • 【価値観】車を「所有」することに喜びを感じる人
    「長年ローンを払って、ようやく自分のものになった」という達成感や、自分の愛車を大切に長く乗り続けることに価値を見出す方にとって、KINTOの「利用権」という考え方は馴染みにくいかもしれません。支払いを続けても資産として残らない点に、虚しさや不満を感じてしまう可能性があります。
  • 【趣味・嗜好】車を「自分色」に染めるのが好きな人
    アルミホイールを交換したり、マフラーを変えたり、内装に手を入れたりと、車を自分好みにカスタマイズすること自体が趣味だという方にとって、改造が一切禁止されているKINTOは窮屈に感じるでしょう。車の性能やデザインだけでなく、「いじる楽しみ」を求める方には不向きです。
  • 【ライフスタイル】移動距離が非常に長く、車が「仕事道具」に近い人
    地方在住で通勤距離が長かったり、仕事で車を多用したり、趣味のアウトドアで毎週のように長距離を走るなど、年間走行距離が2万kmを優に超えるようなヘビーユーザーの方。常に走行距離を気にしながら運転するのは大きなストレスになりますし、超過料金で結果的に高くつくリスクがあります。
  • 【運転歴】保険料のメリットを享受できない「超」優良ドライバー
    何十年も無事故を続け、保険等級が最高クラスに達しているベテランドライバーの方。個人で契約すれば大幅な割引が適用されるため、KINTOの一律保険料が市場価格よりも明らかに割高になってしまう可能性があります。この層の方々は、KINTO最大のメリットである保険の恩恵を受けられないため、後悔につながりやすいと言えます。

結局のところ、KINTOが提供する価値と、ご自身が車に求める価値が一致しているかどうかが、満足度を決定づける最も重要な要素です。KINTOは、車を「所有する資産」から「生活を豊かにするサービス」へと捉え直す、新しい時代の価値観にフィットするサービスなのです。

ネットでのリアルな評判を調査

KINTOを実際に利用しているユーザーは、このサービスをどのように評価しているのでしょうか。ここでは、SNSや比較サイトなどで見られる、より具体的でリアルな評判や口コミを「良い評判」と「悪い評判」に分けてご紹介します。第三者の客観的な意見は、サービスを判断する上で非常に貴重な情報源となります。

良い評判・口コミ(メリットを実感する声)

  • 【費用の明瞭さ】頭金0円で、本当に月額料金だけで新車に乗れた。貯金が少ない社会人1年目でも無理なく始められたのが本当にありがたい。」
  • 【家計管理の容易さ】「以前は車検や税金の時期になると憂鬱だったけど、KINTOにしてから急な出費が一切なくなった。お金の計画が立てやすくなって、精神的なストレスが激減した。」
  • 【保険のメリット】「21歳で初めて車を持ったが、自分で見積もった任意保険料の半額以下で済んだ。友達を乗せて運転を代わってもらう時も、保険の心配をしなくていいのが最高。」
  • 【手続きの手軽さ】スマホだけで見積もりから契約まで完結したのには驚いた。ディーラーに行って営業マンと長々と交渉する必要がないので、時間も手間も節約できた。」
  • 【納期の早さ】「ディーラーで1年待ちと言われた人気SUVが、KINTOだと3ヶ月で納車された。すぐにでも乗りたかったので、これが決め手になった。」

良い評判では、やはり初期費用や維持費に関する金銭的なメリット、そして手続きの簡便さを評価する声が圧倒的に多く見られました。特に、これまで経済的な理由で車の所有をためらっていた若い世代や、多忙で複雑な手続きを避けたいと考える層から、強く支持されていることが伺えます。

悪い評判・口コミ(デメリットを指摘する声)

  • 【距離制限のストレス】月間1,500kmの制限が思ったより厳しかった。週末に少し遠出すると、月末にはメーターを気にする生活になってしまい、楽しさが半減する。」
  • 【保険料の不公平感】20等級ゴールド免許なのに、免許取りたての若者と同じ保険料というのは納得がいかない。計算したら自分で入る方が年間5万円以上安かった。」
  • 【利用上の制約】「犬を飼っているのでペット同乗不可がネックで諦めた。タバコも吸えないし、自分の車なのに自由度が低いと感じる。」
  • 【所有できない虚しさ】「5年間乗り続けてすごく愛着が湧いたのに、最後は返却しなければならないのが寂しい。オプションでいいから買取制度を設けてほしい。」
  • 【返却時のトラブル】「通常使用の範囲だと思っていた小傷について、返却時に追加費用を請求された。査定の基準が少し厳しいように感じた。」

一方で、悪い評判はKINTOのデメリットとして挙げられる点、すなわち走行距離制限、保険料、利用上の制約、買取不可といった項目に集中しています。これらの制約がご自身のライフスタイルや価値観と合わない場合、サービスのメリットよりも不満が上回ってしまう可能性があることを、これらのリアルな声は示唆しています。

契約終了後の買取はできるのか

日本人のビジネスマンが新車のキーを笑顔で手渡し、別のビジネスマンがそれを受け取っている様子。背景には高級感のあるディーラーのショールームが広がり、契約終了時のスムーズな車両返却と、新しい車への乗り換えまたはサービス終了の選択肢を示唆している。

KINTOを検討している多くの方が抱く最大の疑問の一つが、「契約期間が終わったら、乗り続けて気に入ったその車を買い取ることはできるの?」という点です。

この問いに対する答えは、非常に明確です。結論から言うと、現行のKINTOのサービスでは、契約が満了した車両を個人が買い取ることは一切できません

このルールは、KINTOが残価設定ローンのような「購入」を最終的な選択肢として含む金融商品ではなく、あくまで契約期間内の「車両利用権」を提供する純粋な「リース(賃貸)」サービスであるという、その本質に基づいています。

では、契約期間が満了した際、利用者にはどのような道が残されているのでしょうか。選択肢は、以下の3つに限定されます。

契約満了時に利用者が選べる3つの選択肢

  1. 新しいKINTOの車に乗り換える
    最も一般的な選択肢です。現在の契約を終了させ、新たにKINTOで契約を結び直すことで、最新モデルの新車に乗り換えることができます。面倒な売却や購入の手続きなしに、シームレスに新しいカーライフをスタートできます。
  2. 現在乗っている車で契約を延長する(再契約)
    「この車がすごく気に入ったから、まだ乗り続けたい」というニーズに応える選択肢です。再度リース契約を結ぶ(通常は2年単位)ことで、乗り慣れた車を引き続き利用できます。その際の月額料金は、車両価値の減少を反映し、当初の契約時よりも割安に設定されることが多くなっています。
  3. 車両を返却してサービス利用を終了する
    「もう車は必要なくなった」「他の方法で車を所有したい」といった場合には、最寄りの指定販売店に車両を返却すれば、契約はすべてクリーンに完了します。

KINTOが買取制度を設けていないのには、明確なビジネス戦略上の理由があります。それは、契約を終えた車両が単なる中古車ではなく、「正規ディーラーによって完璧にメンテナンスされた、素性の良い高品質な中古車」という価値ある資産だからです。KINTOはこれらの車両を自社で回収し、厳格な品質チェックを経た上で、もう一つのサービスである「KINTO ONE 中古車」の在庫として再商品化しています。この循環型のビジネスモデルを維持するために、車両の所有権を手放さないという原則を貫いているのです。

「所有できない」という点は一見デメリットに思えますが、裏を返せば、数年後の下取り価格の暴落を心配したり、中古車販売店を回って面倒な売却交渉をしたりする必要が一切ない、という大きなメリットにもなります。車を「資産」としてではなく、「常に最高の状態で利用できる便利なサービス」と割り切れる方にとっては、非常に合理的でストレスフリーな仕組みと言えるでしょう。

総括:キント(kinto) 仕組みの賢い使い方

最後に、この記事の要点をまとめます。トヨタが提供するKINTOは、従来の「所有」という概念から脱却し、「利用」という価値観を提案する、現代のライフスタイルに非常にマッチした革新的なサービスです。その仕組みのメリットとデメリットを正しく理解し、ご自身の状況と照らし合わせることが、このサービスを最大限に賢く活用するための鍵となります。

  • KINTOは月額定額で新車に乗れる車のサブスクリプションサービス
  • 料金には車両代金、税金、任意保険、メンテナンスなど維持費のほとんどが含まれる
  • 頭金などの初期費用を抑えて手軽に新車ライフをスタートできる
  • 任意保険は年齢や事故歴(等級)を問わず、誰でも一律料金で利用可能
  • 万が一事故を起こして保険を使っても、翌月からの月額料金は変わらない
  • 特に任意保険料が高額になりがちな若者や運転初心者にとって金銭的メリットは絶大
  • メンテナンスは全てトヨタの正規販売店が実施するため品質面でも安心
  • 「初期費用フリー」と「解約金フリー」の2つのプランからライフスタイルに合わせて選べる
  • 契約終了後、車は自分の所有物にはならず、返却することが基本ルール
  • 月間1,500kmの走行距離制限があり、超過すると契約終了時に追加料金が発生
  • 車両の改造やカスタマイズ、車内での喫煙などは原則として禁止されている
  • 長年無事故で保険等級が高い優良ドライバーは、自分で保険に入るより割高になる可能性
  • 気に入った車でも契約終了時に買い取ることはできない
  • 申し込みから契約までの手続きの多くがWEBで完結する手軽さも大きな魅力
  • 表面的な月額料金だけでなく、維持費を含めた「総費用」で購入と比較検討することが後悔しない最大のポイント
車のサブスク「KINTO」公式サイトへ

【KINTO】公式サイトはこちら

ライター紹介

車のサブスク調査隊

車のサブスク調査隊

「所有」から「利用」へ。車のサブスクは維持費も税金も全部コミで、面倒知らずのドライブライフ。最新車種から選べる贅沢を、あなたに。

TOP